消費者心理とサービスの潮流

消費者心理とサービスの潮流 2006年の11月にイギリスから日本へ生活拠点を移したことで、海外と日本の比較から気づいた生活者心理とサービスについてです。(関連:Mobile market difference)

 成田空港から日本で生活していく視点で人々をみた際、ファッションの流行などをヨーロッパの生活者のそれと比べることで、日本の生活者に好まれるサービスに"パッケージング"があるのだと強く感じました。
また、携帯電話の契約の際に感じたサービスは体系化がされていなく、わかりづらいという印象を受けるものでした。ただ、だからといって、この携帯電話全体のサービスが悪いわけではなく、むしろ店員におまかせすることで、比較した場合にもよいサービスの付与を受けることができるものでした。これは、無知が弱い(悪い)ととられる海外生活時には考えられないところのひとつでした。

 この日本の生活者に好まれるパッケージングというサービスの普及には、日本人の流行の浸透度や感染性が高いことが理由に上げられるためと考えられました。
ヨーロッパの生活者と比較した場合の特徴に、日本の生活者には均質性や統一性といったものが高く、だれもが人と一緒のものであったり、ルールからはみださない行動をとるような心がけ、きれい好きという性質があるのだと感じられたためです。
例えば、携帯電話とそのソフトウェアの普及にからみる事ができるものに、このパッケージングされたハードの中で、各々に個性が出せる点に理由があったのではないでしょうか。
生活者層が二極に分けらている海外の消費者の場合、ひとつひとつのサービスを精査し組み立てていく考え方が主流になり、この日本のパッケージングされたサービスというのは、かなり違和感を感じ独自のものとして映ります、だからといってサービスが悪いかというとそのようなことはまったくなく、間違いなく誇りをもてる日本独自の強みのソフトの力の一つだと思います。

 当時、国内の戦略ほとんどそのままで海外進出した、NTT docomoの場合とは異なり、デザインで勝るヨーロッパのマーケットで無印良品が打ち出した戦略は海外で成功を収めました。国内戦略とは異なりブランドのイメージを、無機質的=廉価という見せ方をするのではなく、無機質=クールという高品質製品イメージの打ち出し、また価格帯も日本の3倍近くに設定という大胆な戦略をとっていました。
低価格帯の廉価製品として台頭してきた中国製品との差別化もあったと思いますが、この未知の日本のプロダクトに対して、培われたサービス精神を価格に付加価値として加えたことが、二極化している海外マーケットで成功した一例だと考えられます。

 どうしても、中間層が確立しきれていない海外の場合、日本と異なり例えばアラカルトとコースのすみ分けはできるが、パッケージングされたサービス中でのすみ分けは成立しづらく、また理解しづらいと映ります。
また、近年経営の参考とされているトヨタの看板方式にしても、体系化がされていたため、アメリカの経営者やコンサルタント、株主に評価されたからといって、同業界の本田技研がとられている経営方針が劣るとは考えられないのです。むしろ、アメリカ発の最近の不景気で、力がある日本の会社は見えやすくなってきているのではないでしょうか。

 本来のデザインの考え方を元々持っているヨーロッパには、そのクリエイティブの面で強みがあります、合理的な面や体系化を進めるビジネスの面ではアメリカに強みがあると思います。ただ、海外と異なり中間層が多く、また上述のように魅力的で優秀な生活者によって作られている日本のマーケットで競争し、磨かれている日本企業の商材やサービスは、特性さえを誤らないければどこの国でも成果をだすことができる優れたものです。
いままでパッケージングしていたことで見えづらく、また海外からみた場合に未知の国という印象を映していた部分の一新、また体系化といったものは今後も必要になると思いますが、これからますます日本のマーケットの優位性は注目され確立されていく可能性が大きくあると考えられます。

 最近の円高で、海外の製作会社との会話を活発にもつ代理店が増えてきていますが、個人的にはクリエイティブや法律といった様々な問題があるのだとしても、日本でのサービスの塊と思える国内の総合広告代理店から、海外への進出や戦略の打ち出しを行っていくことがあれば、これからの新しい世代へも大きな可能性と希望を与えることができると思います。

以上。

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